3 in 1 の家

家を建ててから後悔することベスト3。

  1. ローンの支払いがきつい
  2. 間取りの不満(広さ・使い勝手)
  3. 設備・グレードの不満(やっぱりつけたかった/要らなかった)

マイホームを建てる時っていうのは、誰でもテンションが上がるもの。
夢が広がっちゃってああしたいこれも付けたいって希望が次々と出てきます。
また一方で、予算的に厳しいとか、配偶者に「そんなの要らない」って却下されるとか(笑)、現実にぶつかって諦めなければならない事も出てきます。

そして実際に完成して住んでみると、やっぱりああすれば良かった、なんでコレに予算使っちゃったんだろうetc. 冷静になって気付いて後悔することが沢山出てくるのもまた事実。

 

そういう事の起きる理由の半分は、【想像する機会が無い】から。
いまの家に不満がある人は不満の解消、理想が沢山ある人は理想の実現。ひたすら目の前の願望に懸命になっていて、その先の生活まで想像していないことが原因です。

例えば、新築する人の多くは「広いお風呂が欲しい」と言います。「お風呂から窓を開けて外を眺めたい」「浴室暖房乾燥機が欲しい」等、夢は広がります。
でも実際に広いお風呂、大きい窓、浴室暖房乾燥機を付けてみると、「掃除が大変になった」「使うお湯の量が増えた」「お風呂に入るのは夜だから窓あけない」「寒くないから浴室暖房いらなかった」「電気代が気になって使ってない」となる事が多い。必要のなかった物にローン2~3か月分を払うことを考えると、いや~無駄だった~と笑っていられる話でもありません。

 

理由のもう半分は、理想や夢を沢山持っている人を【冷静にサポートする人間が居ない】ことにあります。家を造る側の人間が、この家族にとって本当に必要なものを選定し提案すること。10年先20年先の暮らし方を想像する手助けをすること。そういう存在がいないと、細かい事まではなかなか想像することは難しいでしょう。

家全体を断熱しているから、古い家のような温度差はなくなりますよ。本当に必要になった時のために、電源だけ用意しておきましょうか。そう言ってみると、浴室暖房がどうしても欲しい人は最初から付けるし、そこまでの熱意が無ければ「必要になった時に付けようか」と優先順位が下がるかもしれない(こういう場合のほとんどは結局付けない)。そうやって提案や選択肢を用意することで、新しい家に求めている事が何なのかが、はっきり見えてくることがあります。

 

ああしたいこれも付けたいに、言いなりの営業は多いです。それが売り上げになるから。そして、「借りられる額」≠「払える額」は営業にとって他人事だから。返せるかはさておき、お金が借りられるならそれでいい?本人が欲しいと言ってるなら希望の通りにすればいい?いいのかな。少なくとも、家が完成した先の生活を具体的に想像する機会を設けるべきではないか。

住んでから後悔するのは、想像していなかった事態になったから。思ったより〇〇だった、だから〇〇すればよかった。今の家族構成や生活スタイルがずっと続くわけではありません。ローンのこと、間取りのこと、1年先10年先30年先を想像することで、後悔を避けられるケースは山ほどあります。

それには、知識と経験を持った人間のサポートが必要です。今の暮らしが、新しい家でどんなふうに変わるのか。変えたくないのは何か。10年後の家族構成。20年後の部屋の活用方法。30年後のローンと働き方の行く末。具体的にアドバイスすることで、自分たちの生活がどうなるか想像する機会ができます。やりたい事欲しい物が沢山あっても、それに優先順位を付け、取捨選択することができます。

 

「家は3回建てないと本当に満足したものはできない」なんて、想像できなかった人の負け惜しみでしかありません。実際に3回建てられる人なんてほとんどいないから、みんな自分と同じく後悔しながら暮らしてるんだと安心したいだけ。
想像し、取捨選択し、考え尽くして建てるなら、3回建てずとも予算の範囲内で満足な家は出来るはずです。
1度目で3回分の満足が得られる家。私はそれを目指しています。