壁をつくる。

現場はだんだん終盤にさしかかってます。
今日は2階の居室同士を区切る「間仕切り壁」をつくりました。

構造自体は外周の壁や特定の場所の耐力壁でもたせているので、この間仕切壁は単純に空間を仕切るためだけのもの。一般的に多い13cm程度の厚みに比べて半分以下になります。

壁が薄いからといって遮音性が悪いわけでもないし(厚い壁の場合でも中は空洞だから)、壁の厚みが減るぶん、部屋が広くとれるというメリットもあります。

ちなみにこのピンク色の石膏ボードは、シックハウス症候群の原因と言われるホルムアルデヒドを吸収分解する性能を持つ製品。壁紙を貼っちゃえば色は見えなくなるとはいえ、なんでピンク色なんでしょうね。子育て世代に特におすすめだからママ受けが良いように、かな?

そんなとりとめのない事を考えながらひたすら壁をつくりました。

それとはまったく関係ない話ですが・・・

仕事中に気分を乗せるには音楽が一番。ラジオを聴く人も多いですが私は音楽派です。
この日も、スマホにストックした音楽データをBluetoothでスピーカーに飛ばして(←知ったふうに言いたいだけ笑)自分の好きな音楽を流しながら作業してたら、監督が現場に現れました。
そして一言。「秋山さんピロウズ聴くんですか!」

現場監督は、この分譲地を販売するメーカー所属の監督さんです。県内の担当者が忙しいとかで、宮城県から応援に来ていて、30そこそこの若者。

監督が自分より年下なんていうのはしょっちゅうある事なので気にしませんが、ここでも常々言っているように、職人の現場の裁量、監督の現場監理によって建物の仕上がりは大きく変わりますから、若者の仕事ぶりを見せてもらおうじゃないか、と謎の上から目線(笑)で、ちょっと引いた目で見ていたところです。

そんな若い監督からまさかピロウズという単語が出てくるとは驚きました。私が聴いていたthe pillowsはだいぶベテランの域に入っているバンドで、ボーカルの山中さわおは私と同い年、さわおには悪いが決して流行には乗っていない存在。30の若者がこの音楽と出会う機会はどこにあったんだろう。

曲を聴いただけでこのバンド名が出てくるとは、わりと音楽好きであると見た。君、なかなかやるな。

自分の好きなものが、年の離れた若者と共通していると知って嬉しいような、言い当てられてちょっと照れくさいような?不思議な感覚と、急激な親近感。
この家と同じように心の壁も薄くなるのを感じた一幕でした。

え?ぜんぜんうまいこと言えてない?
いや最初から心の壁なんてつくってなかったわ(笑)