窓からの景色も暮らしの要素

施工中の現場から。

設計をするとき、お客様の希望を最大限に織り込むことはもちろんですが、建築する土地の特徴を生かした住まいとすることも大切な要素です。

希望通りの間取りや設備を入れた満足の家になったと思ったのに、建ててみたらお隣と窓の配置がかぶっていて家の中どうしで目が合ってしまったとか、冬の西風がきつくてドアがあけにくいとか・・・土地の周辺の状況や気候に関することをよく把握して設計しないと、住んでから「ああすれば良かった」と思うことが色々出てしまいます。

目の前には川、遠くに跨線橋と車のヘッドライトの灯り。
この位置からの夕暮れの眺めはとても情緒があって美しいです。

この夕暮れを眺められる位置に、バルコニーを設けました。
バルコニーは南西の角に位置しており、洗濯物もよく乾きます。
この土地は夏の西日や冬の西風がきついので、窓は西側には極力設けませんでした。
ただし天気が良くて夕焼けが綺麗な時、バルコニーに出て西の空を眺めることが出来る。
せっかく美しい景色があるのだからそれも生活の一部にしたい。いいとこ取りで景色を楽しめるプランです。

土地の性格や周辺環境、気候などの条件をよく知り、良い所を生かし、制限される部分は不便を感じないように計画する。
家という単体だけでなく周りとの調和も考えなければならないのはなかなか難しいですが、その土地土地に合った家をつくることが出来ればと思っています。